2011年1月23日日曜日

順調な上昇だった分、下げの体感速度が大きい

チャートを見れば、下げはわずかだ。それでも先週は体感的にはずいぶん調整したと感じた。ここまであまりに順調に上げてきたからだろう。特に、アメリカと日本の上昇は順調すぎた。

それに比べて中国はぐずぐずしている。昨年末から回復した香港は、20日線も50日線も割り込み、とても嫌な雰囲気。来週の動きが重要かと。上海はベアマーケット継続中。

中国は力強く成長すればするほどインフレと引き締めの心配でマーケットが下がるという、やるせない状況に陥っている。






アメリカ

基本的に企業の業績は好調だ。

ただし、企業業績への期待を株価は目一杯織り込んでいるので、ありきたりの数字だとマーケットは拒絶反応を示す。ナスダック銘柄ではこの傾向が顕著だ。

モーモー筋に大人気のF5(FFIV)は、決算発表後20%以上も下落した。決算内容は決して悪くはない。でも、市場予想を上回らない。GOOGLE(GOOG)の決算だって相当立派。マーケットは気に入らない。

高PERまで買われたハイテク株は、単なる好決算では暴落する。真っ当なPER評価のハイテク株は、単なる好決算で若干下げる。マーケットの折り込み具合はそんな所だ。

ただ、大きなうねりは変わらない。モバイルインターネットとソーシャルの流れだ。

GoogleのCEOがPageに交代した。HPの経営陣がごろっと変わった。

Googleにはソーシャルに乗り遅れた焦りが感じられるし、HPにはスマートフォン&タブレットに乗り遅れた焦りが感じられる。

つまり、インターネットの方向は、検索からソーシャルへ、そして、PCからモバイルデバイスへ。

この激流は息の長いテーマだ。企業業績には紆余曲折はあるだろうし、株価もしかり。でも、忘れてはならない大きなうねり。乗り遅れたインテルでさえ2011年設備投資額90億ドルを計画していて、この数字はここ何年かで最高額だ。2005年~2010年はせいぜい45億ドル~60億ドルだった。

引き続き、関連銘柄は投資対象にしていく。目先、調整の方向で考えてはいるものの、まだまだ相場は続くだろう。

ただし、モーモー筋に人気の高PER株はもう終わりにしたい。銘柄によっては、3年先や5年先の業績まで先取りした。そういう株への投資は終了。(FFIVの暴落をまともに受けたしね・・・。痛い!)

それから、気になったのは、アメリカもいよいよ健康がテーマになるかという事。健康から一番遠くて、アメリカに一番近い企業、Walmart。それが健康に舵を切った。Fast Foodもスーパーもそういう動きがある。健康がキーワードになるか。

相場を作りにくいテーマではある。

日本

ボーイングのドリームライナー納入が再延期された。再延期の期間が予想されたより短いという理由で株は上昇。屁理屈みたいな理由だけど、そういうものだ。

合わせて、チタン銘柄が上げた。住友チタニウムと東邦チタニウム。特に住友チタニウムはブレークアウトした。

そろそろ航空機関連の相場を期待しているので、これら2銘柄はここからじっくりみていきたい。

それから、2010年11月から続いてきた「そこそこ業績が良くて、低PERで、個人投資家向けの中小型株が順番にポコポコあがる相場」、とりあえず一旦は終わりとしたい。ポコポコ上がって、激安評価は無くなった。確かにまだ安いけど、それを丹念に拾って値幅を取るのは面倒だ。

目先マーケットは調整の方向なので、次の局面で買えるようにしっかりキャッシュポジションを増やす行動が必要だ。上昇相場では次々にポジションを取って、投資銘柄数が増え、どれもこれも儲かって、(うはははは)となるのが個人投資家。そこでキャッシュを増やせるかどうかが儲かるかどうかの分かれ道だ。

次の買いは、不動産セクターに力点を置きたい。具体的にはパワービルダーとマンデベ。既に第1ランドの上昇は終わりにさしかかっている。調整局面で下げた所で買い。

ピンポイントではメイテック。12月稼働率は90%台に回復。それから、優良成長株は今まで通り。MonotaRo、ビットアイル、日本調剤・アインファーマシーズ、ハンズマンなど。

インターネット関連は相変わらずボラが高いのでトレーディングにはもってこい。

日経の記事に、なぜグリーやDeNAなどの高成長インターネット銘柄の評価が低いか、その理由が書かれていた。

世界的に高い収益力を持ちながらPERは海外勢と比べ低水準だ。日本のヤフーやディーエヌエは10倍台で、米グーグルの25倍を下回る。人口減少の日本で「国内限定のビジネスを展開しても中長期的には需要の拡大が期待できない」(いちよし経済研究所の納博司・主席研究員)ためだ

的はずれだろう。

確かに収益力は高い、足下の成長力も高い。でも、マーケットは単なるブームと考えているわけ。グーグルを単なるブームと考える人はいない。人口減少ウンヌンとはトンチンカンな話だ。

インターネットコンテンツの高成長銘柄でもPER10倍そこそこのものが結構ある。ボルテージなんか、PERだけ考えれば激安だ。でも、継続的な成長力は全然期待できない。だから、値動きでトレーディングすればいい。

任天堂の3DSが発売になる。2月に日本、3月からアメリカ、ヨーロッパ。事前予想では強うそうな声も聞こえてくるけど、さてどうなるか・・・・。関連銘柄も多い。

食品スーパーの方向は都市型の小規模スーパーだと思う。イオンは「まいばすけっと」3年で1000店出店を目標。コンビニ並みの売り場面積で、売上高営業利益率は5%。大型スーパー平均は約1%。他社もここに力を入れるしかない。イオンは株価的にも面白そう。

EU

ポルトガル、スペイン、イタリア、とりあえず国債消化は問題無く通過。マーケットはラリー。スペインの切り返しは凄まじい。続くかどうかは疑問。ショートで対応したい。

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