2011年1月23日日曜日

インフレが引き続きのテーマ、アメリカと中国の政治・経済関係

インフレ

アメリカの各種指標は悪くない。予想を上回る数字が出てくることが多い。

問題は、良い数字が出てくれば来るほど、インフレが重くのしかかってくること。

新興国で始まったインフレは先進国に広がりつつある。中国、タイ、ブラジルその他、たくさんの新興国の金融は引き締められている。実生活の物価上昇は発表数字よりずっと酷いからプレッシャーがかかる。ユルユルの先進国資金が流れ込んでプレッシャーがかかる。

アメリカではインフレはまだ出ていないものの、EUや英国ではインフレへの言及が始まった。インフレに一番遠い国、日本でも、身近な食料品の値上げの声が出てきた。

もう投資家がバイアスをインフレへ舵を切るのは遅いぐらいだ。

資源価格は高騰している。特にソフトコモディティー。象徴的なのは、しばらく音沙汰がなかったOPECの増産の話が出てきたこと。原油が100ドルへつっかけて、増産プレッシャーがかかってくる。

ついこの前、原油が140ドルに到達する流れで、OPECが新聞に載らなかった日はない。

でも、結局はOPECが増産するとかしないとか、在庫がどうとか、中国ががぶ飲みしているとか、短期的には関係ない事を皆知った。

コモディティーの目先の動きは投機資金が全てだ。

長期的にはより多くのコモディティーが必要になって、価格は上がる。当たり前の話です。

原油


コーン+小麦+大豆+砂糖


アメリカと中国

中国のアメリカ訪問を前に、中国元は最高値を記録した。政治的にはそうなるしかない。中国がアメリカから今後何年で何千億だかを購入するということも決まった。既に訪問前から決まっていたことを、あたかも成果のように発表するしか方法が無いわけ。

底流のうねりはこの通りで間違いない。元は高くなる、中国の輸入は増える、中国からアメリカへの投資は増える、経済的摩擦は激しくなる、同時に2国の結びつきは強くなる。

政治的には不協和音が目立つ。クリントンはG2を高官としては初めてかつ明確に否定した。公式訪問の後の発表は、独特の政治的言い回しでアメリカと中国が仲良くはなれないと言っていると思う。

政治的には不仲を保ちつつ、経済的にはどんどん関係が深まる。この流れは当分変わらなそう。

中国の各種指標は好調だ。

好調であればあるほど、マーケットは下がるという状況。理不尽だと思っても、それが現実。インフレ、金融引き締めをマーケットは嫌う。

そういう状況で、投資の基本はやっぱり内需になる。特に、インフレの影響が少ないもの

中国のE-Commerceは爆発的に伸びている。E-Commerceには高度な物流が必要だけど、全然追いついていない。日本企業の活躍余地もありそう。インターネット関連もインフレに関係なくグングン伸びている。

アメリカで新しい爆弾が見つかりそうな雰囲気がある。州の財政問題だ。州は倒産するのか。構造はGMと同じだ。もしこれから道を辿るのだとすれば、その道はGMと同じはずだ。要注意。

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